指導部だより(2022年7月号)溝上剛先生
今回は「元立ち」について少し話したいと思います。
「元立ち」は掛かり手の技能を向上させる引き立て役で、とっても大切です。
掛かり手以上に気を張り、稽古に取り組むことが大切です。
私も小学生の頃「元立ち」が剣道の上達に大切な稽古の一つだと理解していませんでした。
とにかく人より沢山懸って、沢山竹刀を振れば、強く、早く、打てるようになるし、1本取れるようになるだろうと。
どうして元立ちが大切かと言うと剣道は一人でやる競技では無く、常に相手と対峙してやる競技だからです。打つも、打たせるも実は表裏一体です。
<元立ち4つのポイント>
・目線「外さない」「仕草、癖を読む」相手を感じる事が大切!
・間合「遠間」から「一足一刀」へ縦の動を意識して攻める!
・気合「気迫が伝わる」「大きな声」を常に出して己の気持ちを充実させよう!
・気持ち「試合と同じ気構え」「攻めの気持ち」で掛かりてと合気なろう!
先ずはこの4つのポイントを意識して「常にお互い糸がピーンと貼ったような状態で稽古に取り組んでみましょう!
私自身、小中学生のときは身長が小さかった為、足捌き、踏み込み、脚力を鍛えて遠くから、早く打てるようになりたいな~、と常に考えていました。
稽古量は同じ、質を上げる為は、「元立ち」の時間も有効に使って鍛えようと!試みたことは稽古中に常にかかとを上げ、膝の裏が緩まないで正しい姿勢で「足捌き」の意識をし、相手より一瞬早く、一足一刀の間合いから打突。
<稽古の開始~終了まで、元立ちの際や、先生方に並ぶ時も常に>
又、稽古以外の時間も頭の中でイメージトレーニングを行い、強い選手のイメージを何度も繰り返していました。
普段なかなか「元立ち」について先生方に質問することは少ないかと思います。
どうすれば上手くなるか疑問に思う事が有れば、先生方にどんどん質問しましょう!
掛かりての努力だけで足りない部分があります。自分が上達すれば、相手も上手になれます。皆で意識して上達で出来るように取り組んでみましょう!